
撮影機材:FUJI FinePix F11
またしても、新たな機材を仕入れてしまった。
その名を、Nikon F2 photomic SB という。
Nikon初の一眼レフ‘F’をリファインした旗艦であり、Nikon最後の
フルメカニカルカメラでもある。
F2の原型は、三角形のアイレベルファインダーを載せたものだが、
現在のカメラのようにボディ側でのTTL測光が技術的に確立されて
いなかった時代のカメラは、交換式ファインダーに露出計を内蔵し
て測光していた。
FやF2は、フォトミックファインダーと呼ばれるファインダーにその
機能を盛り込んだ。つまり、ボディ側には一切の電子部品を使用
していない、完全な機械式MFカメラなのである。
フォトミックファインダーには幾つかの種類があり、露出計が追針
式のものと、発光ダイオード表示のものに大別される。
更に、発光式のもは、現在の露出を表示するマークが2種類のも
のと、3種類のものが存在し、後者の方が新しい…とは言っても、
1976年に製造され始めたものだから、実に31年前の代物である。
フォトミックには更なる区別が存在し、レンズの開放F値を自動認
識するAiレンズ対応のAとAS、Ai非対応のフォトミックとSとSB
の2種類があり、後者は、ペンタ部の露出連動ピンとレンズの蟹
爪を合致させ、絞り環を解放側に回すことで機械的に認識させる。
これを、「ニコンのガチャガチャ」と呼ぶのだが、その方式を採用
した最後のファインダーがSBであり、旧来の技術と最新の露出
計を持った過渡期かつ貴重な存在であり、生産された期間が約
半年、延べ生産台数21,000台とシリーズ中で最も数が少ない。
また、モーターで絞り環を駆動させる、半ば無理矢理な露出コ
ントロールをするEEユニットの装着もSBで可能だ。
そのSBを偶然に見つけてしまったのだが、傍らには、現在の
AFレンズも使用可能なAもあったのだが、その日は買わずに
帰宅した。
真冬の美瑛で、F4Sの電圧がハングアップしてしまい、以前か
ら保険用のMFカメラが欲しいと思っていて、そのためにFM10
を購入したのだが、ファインダーがどうにも暗くて使いにくい。
そのため、ファインダーのしっかりしたF2フォトミックが以前か
ら気になり、陳列棚で見かけては、財布を覗いて青色吐息で
あったのだが、2台とも外装やフィルム室が綺麗な割りに3諭
吉前後だったので、翌日にSBを衝動買いしてしまった次第で
ある。
手持ちのレンズを活かすならフォトミックAだったのだが、どう
いう訳かレアなSBの方が安かった…実に、2諭吉強である。
シャッターや露出計などに不具合を感じなかったゆえ手を出
したわけだが、購入時にスクリーンのマット面がボロボロなの
は承知の上…写りに影響があるわけではない。
ただ、帰宅してチェックし忘れた部分があったことを思い出す。
清掃がてらにファインダーを外すと、モルトが溶けてボロボロ
…ひょっとしてと思い、ミラーボックスを覗くと、ミラー緩衝用の
モルトも原型をとどめていない状態。勿論、裏蓋の溝に詰めて
あるモルトも溶けて、ベトベトの状態だ。
とりあえず、フィルム2本分だけ試写したのだが、その時の写
真が、「a woman reading book」であり、実用機レベルのカメ
ラなら露光漏れを起して感光していてもおかしくない状態だっ
たのだが、その心配は杞憂に終わる。
さすが旗艦…細かいところの造りで次元が全く違うと感心した。
ただ、そうはいってもメカニカルな部分に負担が掛かって壊し
てしまうと潰しが利かないのがクラシックカメラの宿命である一
方、日頃のメンテナンス如何で半永久的に使えるのがメカニカ
ルカメラでもある。
けたたましい程のレリーズ音を立てるF2故、ミラーショックを受
けるモルトが無いことで、余計な部分に負担が掛かるといけな
い。
そんなこんなでF2は、今、入院中なのである。

本年も、残すところ数時間となりました。
更新もままならないギャラリーにお付き合い頂き
誠に有難う御座います。
そして、来年もお付き合い頂ければ、
是幸いと思っております。
では、皆様…
よいお年を、お迎え下さい。
2007年12月31日
主宰 Polaris Planning

工業製品だからこそ
遊び心が必要だ
撮影機材:OLYMPUS E-410 + ZUIKO DISITAL 14-42mm F3.5-5.6 ED
お気に入りの品々を、並べて撮ってみた。
Nikon のトレードマークとなっている、申し訳程度の赤い装飾。
イタリアの工業デザイナーである、ジョルジュエット・ジウジアーロ氏
が、「遊び心みたいなものを。」の考えから、F3のグリップ部に、赤い
ラインを入れたのが始まり。
その意匠は、赤い三角形として現在も息づき、アイデンティティにま
で昇華している。
そして、自身が撮影時に必ず携帯するiPod。
イギリスは、そのデザイナーであるジョナサン・アイブ氏(Apple社副
社長)にCBE(Commander of the Most Excellent Order of the Br
itish Empire)の称号を授けたのが06年のこと。
それほどまでに、世界に認知されたデザインであり、ソフィスティケー
トされていることを意味する。
さて、写真に写っているF4の話。
このF4は、ジウジアーロ氏が本体のデザインも手掛けたカメラなの
だが、電子カメラなのに、ダイアルが多く、登場したのが、MFからA
Fへの過渡期であり、最新の技術に移行するユーザーが混乱しない
よう、わざとアナログチックに作られたカメラなのだが、登場から早20
年以上の歳月を経ており、今年8月で、メーカーの部品保有期間が
終了してしまう。
更には、…だ。
所有するF4の調子が芳しくないのだ。
昨秋、北大の銀杏並木を撮影し、現像から上がってきたポジを見て、
愕然としたことがあるのだが、撮ったコマ全て、露出がバラバラにな
っていて、写真がヘタクソになったのかと思い、暫くF4を封印していた
経緯があるのだが、昨夜、何気なしに某巨大掲示板のF4スレッドを読
んでいたら、「ボディ側の絞り連動レバーが降りきってない」という文字
を見つけ、「もしかして?!」と思い、レンズを外してバルブでシャッター
を切ると…。
il||li _| ̄|○ il||li 案の定、作動不良起していた…
ということで、F4の最大の弱点である「プレビュー鳴き」に起因する、絞
り機構の作動不良をお見舞いされてしまったのだ。
AB品のF4を買ったときは、ホントに調子良かったのだけど。
そういうこともあり、F4をニコンのSCに持ち込んだのだが、見積もり額は
3.7諭吉也。点検して分かったのは、シャッターが14万回以上も切られて
いたという事実。
シャッター交換と、主要ギアの交換料金は含まれているが、最悪の場合、
追加料金が発生するという。(泣)
キ○ムラ、そんなモンをAB品として売るな、ヴォケ!!(怒)
ちなみに、自身の使用回数は、フィルム20本分も行っていない。
その事実を知り、一瞬、程度のいいF4を探そうかとも思ったが、買って
も、また同じ症状が出る可能性が高いだけに、懐が痛いのを我慢して、
オーバーホールを依頼してきた。
手元にはF100もあるが、これだって、いつ逝ってしまうかわかったもん
じゃない。F100にもなれば大部分が電子制御だから、F4以上に修繕が
効かない可能性もあるし、やっぱり、腐ってもシングルFなのだ。
フィーリングからなにから、全ての次元が違う…とでも言うべきか。
撮っていて、気持ちのいいカメラだけに、Fシリーズの異端児的扱いを
受けていても、手に馴染み、愛着があるのだ。
F4で撮るときのモチベーションは、デジタルとは全く違ったものになる
だけに、やっぱり手放せない。
ああ、旅費が… il||li _| ̄|○ il||li
でも、某地へはF4を持って行きたいと思っていたし、現地で壊れるより
は、まだマシ…とも思っている。
後から改変したくない、させたくない、その時の思いを映像に。
その時に感じたことを、気持ちを、フィルムに閉じ込めておきたい。
特別な場所、掛け替えのない時間なら尚更、銀塩で…そう思う。
